【新唐人2014年9月27日】中国ではメディアに対する粛清の嵐が吹き荒れています。経済紙「21世紀経済報道」を発行する広東省のメディアグループ「21世紀伝媒」のトップ、瀋顥(しんこう)総裁が25日、広州市で上海の警察当局に連行されました。傘下のニュースサイト「21世紀網」も、広告料を取って記事を書いたとして大規模粛清を受け、編集長らも9月3日、拘束されました。
上海警察当局は「21世紀伝媒」が「ニュース詐欺を働いた」として、そのトップを連行しました。当局は「21世紀伝媒」が上場企業をゆすり、「有償で宣伝記事を書くまたはネガティブ記事をシャットアウトした」と説明しています。
時事評論家 横河さん
「目下メディアの粛清は大きな流れです。どのメディアにメスを入れるかは劉雲山が決めるのでしょう」
中国ではメディア関係者が、メディアの特権を利用して金儲けをすることは珍しくありません。以前にも、「新快報」など複数のメディアの記者が「有償記事」を書いたと報じられました。
北風さん
「中国の通常のやり方では当事者が処罰を受けます。企業のトップはリーダー責任を取らされるだけです。例えば 行政処分や公職解任などです」
しかし今回、「21世紀伝媒」の総裁は、広州市の事務所で、上海の警察に連行されました。他の幹部らも相次ぎ拘束されています。
北風さん
「『21世紀』の20人近くが連行されました。刑事事件として調査していますが、珍しい事です」
「21世紀伝媒」傘下のメディアは、かつて数多くのいわゆる「敏感」な話題を報道しました。例えば、上海市国有資産監督管理委員会傘下の「上海医薬品集団」のスキャンダルや江沢民の長男、江綿恒が実権を握る中国科学院と「西部礦業公司」の金銭取引に関して深く掘り下げました。
また、江沢民の孫が設立した「博裕資本」がアリババ・グループに投資したのではないかと疑問を呈しました。このほかにも、江沢民派の政治局常務委員、張高麗(ちょうこうれい)の親族の不正行為についても指摘しました。
北風さん
「これらの状況から、ある権力者グループが『21世紀伝媒』の一連の報道に報復していると疑わざるを得ません」
「21世紀伝媒」の総裁、瀋顥氏は中国メディア業界のカリスマ的な存在です。15年前には、「ある力が、我々に涙を流させる」という有名な文章を書きました。「人の一生に影響を与えるほどの不公平な事に直面したとき、正義にはどれほどの代償とどれほどの勇気が必要なのか、あなたは知ることになるだろう」
一方、瀋総裁の妻は、プラカードを掲げて、当局に公平な処理を求めています。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2014/09/27/a1141600.html (中国語)
(翻訳/坂本 ナレーター/佐藤 映像編集/李)